
|
旅券法の一部を改正する法律案を審議・採決 |
|---|
|
|
【質疑要旨】 @ 18歳以上の「10年旅券への一本化」について 質問:短期・1回限りの利用者に過剰な負担とならないか。一本化の目的は何か。 答弁: 手数料から邦人保護費を除外したことで年限による価格差をつける根拠がなくなったため。法改正後は10年旅券の手数料(7,000円)がこれまでの5年旅券よりも安価になることや、料金体系の簡素化による誤申請・過誤納付の防止も目的である。 A 10年(7,000円)と5年(2,500円)の手数料格差について 質問:発給実務は成人も未成年も変わらないはずだが、なぜ倍以上の差があるのか。 答弁:処分の性質や申請者の年齢、有効期間の短さを勘案し、18歳未満にはより低廉な設定とすることが合理的と判断したため。 B 邦人保護費の財源付け替えと責任の所在 質問:手数料から廃止された邦人保護費の財源を「国際観光旅客税(観光庁)」から補う形に変更されるが、外務省の邦人保護の責任や維持構造が曖昧にならないか。 答弁: 予算上の位置付けや財源の構造にかかわらず、海外邦人の安全確保および保護は外務省の最重要責務であり、今後も責任を持って万全を期していく。 C 改正による旅券取得率向上への期待 質問: 低迷する日本の旅券取得率(約18.9%)の向上につながるか。 答弁: 為替や国民意識など多様な要因があるため予見は難しいが、手数料見直しにより取得が容易になり、国際交流の活発化につながることを期待したい。 ○青木愛 立憲民主党・無所属の青木愛です。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。 まず、法案の質疑に入る前に、冒頭お伺いをいたします。ペルシャ湾内における日本人船員の安全確保について伺わせていただきます。 昨日二十二日、外務省は、ペルシャ湾内に留め置かれている日本関係船舶から新たに日本人乗組員四人が帰国したと発表しました。良かったと思います。湾内には依然として日本関係船舶が四十二隻、乗組員は一千人以上、そのうち日本人が十六人待機をしております。 アメリカ、イスラエルによるイラン攻撃開始から二か月という長期にわたり待機を余儀なくされている中、船舶への食料、水、燃料、医薬品の補給やオンラインによる健康管理などの対応が行われていると伺っておりますが、更なる長期化に伴い、船員の安全、健康、さらには精神的負担、大変心配でございます。 政府にお伺いをいたします。 まず、現在の港湾の受入れ状況や物資補給体制を含めまして、日本人船員の安全確保に関する現状認識どのように把握をされているのか、まず伺わせてください。 ○茂木敏充 外務大臣 青木委員御指摘のとおり、まだ十六名の日本人の乗組員の方が船に残っていらっしゃる。もちろん日本人でない方についてもそうでありますが、長期間にわたって船の上での生活を余儀なくされると、相当な不安をお持ちなんだろうと。一刻も早い出国といいますか、安全な地域への移動ができるように、こういうために全力を尽くしたい、こんなふうに思っているところであります。 その上で、御質問にお答えいたしますと、日本関係船舶及び邦人乗組員を含めまして、海外邦人の安全の確保、これは、先ほど申し上げましたが、外務省にとって最も重要な責務の一つでありまして、外務省としては、港湾や製油所等の被害の状況であったりとか、港湾の稼働状況、現地での水、食料の流通状況等について、国土交通省を通じて各運輸会社に情報提供を行っているところであります。 製油所等も、湾岸の国々、攻撃を受けているということで、かなり、私も湾岸諸国六か国の外相全てと電話会談を行いましたけど、ドローン攻撃など、かなり正確にその場所を狙えると、こういう状況であって、危険な状況が続いているのは間違いないと、こんなふうに考えております。 乗組員の現状につきましては、毎日各運航会社を通じた安否確認を行っておりまして、各船員とも、心の中では大変だと思いますが、無事であるほか、水、食料などの必要物資についても必要に応じて現地において補給がなされるなど、現在までに特段の問題には至っていないと、このように承知をいたしております。 乗組員の交代については、安全確保の観点から、ちょっとこの後の予定等も含めて回答は差し控えたいと思いますが、沿岸国等との調整、こういった必要が生じた際には、外務省としては、もちろん必要な支援、これを行っていく考えであります。 邦人乗組員の出国支援につきましては、当該船舶が最寄りの港に接岸するか当該船舶から連絡船で最寄りの港まで邦人乗組員が移動した場合、そこから陸路によります安全な隣国への移動であったり、また稼働している国際空港への移動等を支援しております。 これまでに、八名の邦人乗組員、四名、御指摘いただいた四名を含めて八名の邦人乗組員の支援を行ったところであります。今後も、必要に応じて船舶の運航会社、国土交通省を始めとする関係省庁、関係国とも連携をしながら、万全な対応を行っていきたいと考えております。 十六名の方が今残っていらっしゃるということで、この交代等、これも検討されているんだと思いますけれど、なかなか、そこの中には、例えば船長さんであったりとか、いろんな形で幹部の方もいらして、そこは運航会社の御判断というのも尊重しなければいけないと思っておりますが、下船をされて出国をすると、こういう状況になりましたら、外務省としては万全な支援、行っていきたいと考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。 まずは、やはり企業の主体的なその取組というのがまずあるんだろうとは思いますけれども、この危険物を載せた船を公海上に放置してはならないという国際ルールに準じて退去を余儀なくされているというこの矛盾といいますか、ここにも憤りを感じざるを得ないんですけれども、一日も早く本当に帰国できますように、関係諸国、また企業とも連携を図りながら、時には適切な判断をいただくタイミングもあるのかもしれませんが、いずれにいたしましても万全を期していただきますよう、重ねてお願いを申し上げます。 それでは、旅券法の改正案についての質疑に入らせていただきます。 まず、十年旅券とそして五年旅券、こちらの整理について伺っていきたいと思います。 十八歳以上につきましては、これまで十年有効旅券と五年有効旅券の二種類を取得できましたけれども、本改正案では、十八歳以上は十年有効旅券のみ、そして十八歳未満は五年有効旅券のみと整理をされます。 また、旅券の発給に係る手数料の見直しが行われますが、手数料には国に納める分と地方に納める分が含まれており、今回の改正では、地方分は変わらず、国分の手数料が改定されます。 これまで、国分の手数料は十年旅券で、旅券発給に係る直接行政経費四千円と、邦人保護を目的とする間接行政経費一万円が掛かっていました。邦人保護に係る経費一万円がこの度手数料から廃止をされて、一方、直接行政経費が四千円から七千円に増額をされます。結果として、全体では七千円の減額になります。五年旅券については、本改正で、十八歳未満として一つにくくられて、国分が二千五百円と改定されます。 そこで、お伺いをしていきます。 これまで、十八歳以上は十年旅券、五年旅券の選択が可能でありましたけれども、本改正において十年旅券に一本化されます。これは、国民にとりまして、短期利用者の不利益、また選択権の制限、こういったことを意味するかと思います。この一本化は、行政コストの削減なのか、あるいは不正の防止なのか、制度の簡素化なのか、いずれの目的を主たるとされているのか、お伺いをさせていただきます。 ○實生泰介 外務省領事局長 お答え申し上げます。 これまで、一般旅券の発給等における国分の手数料は、旅券発給に係る費用に加え、海外における邦人保護に係る費用を合わせた額としてまいりました。委員御指摘のとおりでございます。 現行の十年旅券と五年旅券との手数料の差額は、この旅券の有効期間に応じた邦人保護費の差によるものであります。端的に言うと、より多く、長く海外に出る可能性のある人の方が邦人保護の対象になる、まあ可能性ですけれども、の方が高いであろうというようなことに基づくものでございます。 今後は、旅券手数料の算定根拠から邦人保護に係る費用を除外するということで、この差額による手数料額にも差が付かないということとなるため、十八歳以上の方については有効期限五年の一般旅券を廃止することといたしました。 また、今般の法改正及びそれに伴う政令改正により、十八歳以上の方にとっては、これまでの有効期間五年旅券よりも法改正後の十年旅券の方が手数料が安価になるということもございます。 あと、さらに、今回の改正によって料金体系を簡素化し、もって誤申請や、あと、過誤納付を防止するといった意義もあると、このように考えてございます。 ○青木愛 中には生涯に一度の海外旅行を考える国民の方々もいらっしゃるかと思うんですが、その場合、五年旅券でも十分であります。十年旅券を強制、言わば強制することになりますけれども、過剰な負担を課すことにならないか、思います。 利用実態をどのように分析した上で今回の制度設計に至ったのか、データがあれば、それも沿えて御説明をお願いいたします。 ○實生泰介 外務省領事局長 お答え申し上げます。 必ずしも今回の改正における根拠となったデータということではございませんけれども、二十代から六十代の日本人を対象とした二〇二三年の観光庁の委託調査というのがございます。これによれば、これまで日本から海外旅行を行った合計回数として、一回から四回と回答された合計が約六割、六三・二%、また十一回以上との回答も一五%というようなことがございます。 いずれにしましても、十八歳以上の方が五年旅券を取得する理由というのは様々あり、必ずしもその五年間のみ旅行に行くということを理由とするものではないのではないかというふうにも考えております。 あと、先ほど申し上げましたように、今般の法改正、あと、それに伴う政令改正によって、十八歳以上の方にとってはこれまでの有効期間五年旅券よりも法改正後の十年旅券の方が手数料が安価になるというようなこともございます。 ○青木愛 何か、分かったような分からないような感じがするんですけれども、今のデータの御説明だと一回から四回が六割以上ということなので、やはり、むしろ五年パスポートがあってもよかったのかなというふうに理解するデータではありましたけれども、いずれ、十八歳以上が十年旅券、十八歳未満が五年旅券ということに明確に整理をされるということが今回の法案の中身でございます。 それでは、手数料の根拠について伺っていきたいと思います。 旅券発給に伴う直接行政経費、こちらが四千円から七千円へと増額されます。先ほども偽造防止の日本の技術についてお話がございましたけれども、そういった中身も入ってくるんだろうとは思いますけれども、この三千円増額、この内訳についてより具体的に御説明をお願いいたします。 ○實生泰介 外務省領事局長 現行の旅券手数料は、二〇〇六年に改定して以来、据え置かれております。 コストの増加を踏まえ、旅券発給に係る支出を改めて算出する必要がございます。その結果、旅券発給に係る直接行政経費として、現行の四千円から七千円への変更を想定しているということでございます。 このコスト増額の内容として申し上げれば、例えば、偽造・変造対策強化のために二〇二五年三月から導入された国立印刷局におけるプラスチック旅券作成のための経費であるとか、あと、旅券に使われるICチップの価格といった物価の上昇、あと、職員人件費の上昇といったものを踏まえたものであるということを申し上げることができるかと思います。 ○青木愛 ありがとうございます。 本改正で直接行政経費は十八歳以上が七千円、そして十八歳未満が二千五百円と大きな差があります。それぞれ、十年旅券、五年旅券、有効期限の違いがあるものの、倍以上の差があります。 旅券発給の実務、こちらは成人であろうと未成年であろうと変わるとは考えにくいのですけれども、同一サービスでありながらここまでの差が生じるのはなぜなのか、御説明をお願いいたします。 ○實生泰介 外務省領事局長 従来より、十八歳未満の方については有効期間五年の一般旅券のみを発給してございます。これは、旅券の国際標準を定める国際民間航空機関のICAOが、子供が成長期に外見が急速に変化することに鑑みて、子供用の旅券の有効期間は五年以下とするということを推奨していることから、我が国において民法が成年年齢を十八歳と定めていることも踏まえてこのようにしているところでございます。 今般の法改正案が成立した場合、この手数料は実費に加えて処分の性質も勘案することとなるところ、有効期間五年の一般旅券については、その有効期間の短さであるとか、あと申請者の年齢といった点を勘案すれば、十八歳以上の者に対する有効期間の十年の一般旅券と比較してより低廉な手数料額とすることが合理的であると、このように考えたものであります。 あと、七千円と二千五百円、差があるということでありますけれども、電子申請で申し上げると、これまでの十八歳以上の方の十年旅券の国分の手数料は一万四千円、十二歳以上十八歳未満の者の五年旅券の国分の手数料は九千円で、その差額は五千円でございます。これに対して、改定後の十八歳以上の者の十年旅券の国分の手数料は七千円、そして十八歳未満の五年旅券の国分の手数料は二千五百円で、その差額は四千五百円になると。すなわち、五百円ではありますけれども、改定によって両者の差額は小さくなるというようなことがございます。これは窓口申請についても同様でございます。 ○青木愛 片や十年、片や五年で、倍であれば分かるんですけれども、倍以上の差が付いているところが、まあ細かい話といえば細かい話なんですが、ちょっと理解がしにくいところではあります。 子供料金、動物園とか遊園地とかありますけれども、そういった性質とはまたちょっと異なるというふうに思っておりまして、旅券は個人の身分を保証するものでもございますし、旅券の持つ価値、これは年齢問わず変わらないのではないかというふうに思っておりまして、成人だから七千円、未成年だから二千五百円という、それは実コストですね、先ほど御説明いただいたその直接的な行政経費、その実コストが正確に計算されているのかどうかというところの疑問が残るところではございます。 今御説明をいただきましたけれども、今後検討をされるかどうか分かりませんが、そういう料金設定について、パスポートという、旅券という身分保証する、個々人の価値を証明するものでありますから、その辺はまたお考えいただく余地があるのではないかということだけ指摘をしておきたいと思います。(発言する者あり)はい、ありがとうございます。 次に、邦人保護費、こちらが手数料から廃止されることについて私も伺っていきたいと思います。 これまで邦人保護に係る費用として徴収されてきた間接行政経費、一年分として千円、十年旅券として一万円と設定されていました。年間およそ三百数十億円が徴収されてきたと伺っております。 この邦人保護費、まず、実際どのように使われてきたのか、お伺いをいたします。 ○實生泰介 外務省領事局長 この邦人保護費としての間接行政経費でございますけれども、これは主に、外務省及び在外公館において邦人保護に従事する職員の人件費や旅費、安全情報の収集、発信に係る費用などの諸経費を賄うことを想定して徴収してございました。 御参考までに申し上げますと、二〇二四年度の旅券手数料による国庫歳入は約四百三十二億円でありまして、そのうち間接行政経費の相当額は約二百八十億円と試算してございます。 ○青木愛 ありがとうございます。 その使われてきた中身なんですけれども、今おっしゃったのは人件費であったりとか情報発信ということでありますが、それによって、今お示しいただいた二百八十億、四百三十二億には当然届かないのでございまして、伺ったところによると、在外公館の新設ですとか老朽化対策、こういったことにも充てられているというふうに伺っておりましたが、もう少し中身を詳しく教えていただけますでしょうか。 ○實生泰介 外務省領事局長 お答え申し上げます。 邦人保護費に関する経費に当たるものとして、通信費のように、邦人保護のほかにも政務、経済、広報、文化等、様々な業務のために通信回線が使用されるなど、予算支出案件が複数の目的を兼ねるような場合もございます。 そのほか邦人保護といたしましては、例えば、国民の皆さんに対して、我々よくこれに登録してくださいということで申し上げますけれども、たびレジといったツールであるとか、そういったことについても邦人保護経費というものには入ってございます。 ○青木愛 いま一つ明確ではないのですけれども、ソフト面の話を今していただいているんですが、邦人保護費、四百三十二億とおっしゃいました、そのうちの二百八十億がこれまでの手数料に含まれていた邦人保護費から充てられているというお話だったと思いますが、今回のこの中東からの退避、チャーター機六機で退避いただいていますけれども、そちらに係る経費が約八億円というふうに伺っております。 先ほどおっしゃったその四百三十二億という金額にはこれをもってしても到底及ばないのでございますが、これまでのその手数料の中に含まれていた邦人保護費、こちらの使い道、もう少し明確に示していただけないでしょうか。在外公館の老朽化対策とか、あるいは警備車両の関係経費、こういったものは含まれないんでしょうか。 ○實生泰介 外務省領事局長 もう少し先ほどの部分を敷衍して申し上げますと、間接行政経費は、これまでの間接行政経費は、邦人保護に係る費用として、今申し上げるみたいな経費に充当することを想定して徴収をしてきてございます。一つは邦人保護活動経費、そして、これ本省の領事局職員であるとか在外公館領事の邦人保護業務に関連する旅費、あと広報に係る費用、消耗品等、あと困窮邦人に対する帰国のための貸出金といったものも含まれます。 それから、邦人保護業務に関与する外務本省及び在外公館の職員の人件費ということもあって、あと、その他諸経費として施設費、情報処理費、通信費といったことがありまして、在外における様々な施設、設備といったことはもうそういった諸経費のところにカウントされるのでは、ということになるかと思います。 ○青木愛 何度も恐縮でありますが、そうした、こういう聞き方にさせてください。在外公館の新設、老朽化対策、あるいは警備車両の関係経費、こういったものには充てられないということでよろしいでしょうか。 ○實生泰介 外務省領事局長 今後、日本人旅行者の安全、安心な海外旅行環境の整備における主な事業としてこの邦人保護経費ということをやっていくわけですけれども、その中には安全情報の収集、発信、この中には、最新技術を活用した、観光地等において、日本人旅行者が特に観光地において自然災害や犯罪、テロ、紛争等の海外における緊急事態における情報収集の強化であるとか、あと動画等による日本人海外旅行者等に対する安全情報の発信の強化等々あります。 あと、在外邦人のことについても、緊急時の邦人保護の拠点ともなる在外公館施設の避難所機能等の強化ということもこれに含めて考えてございますし、あと緊急時の邦人退避として、例えば大規模退避を要する事態が生じた際の日本人海外旅行者への照会連絡の対応を強化するためのコールセンターの設置ないしはいろいろな通信手段の確保のための方策の導入といったこともこういったことに含めてございます。 ○茂木敏充 外務大臣 もう少し明確に申し上げますと、在外公館そのものの建物を更新したり、これから必要になってきますけど、その経費に充てるということではございませんけれど、例えば、今回のイランの問題でも、通信が途絶をするということで様々な新しい通信手段等々も活用して、イランにいらっしゃる邦人の方と二日間で全員連絡を取ることができました。 そういった、通信機材であったりとか新たな通信ツール、また様々な情報発信の手段であったりとか含めた、そういった機材であったりとか、また邦人保護に関連するような在外公館の改修といいますか、その部分については充てますけれど、在外公館そのものを新しくするとか、そういう建物の外側をどうするとか、庭をどうするとか、そういうことに充てることはございません。 ○青木愛 大臣、明確、より明確に御答弁いただいて、ありがとうございます。 邦人のいざというときの避難場所として在外公館使われることもあるということで、直接的ではないかもしれないが、遠回しな予算の組入れはあり得るというふうなお話も伺っていましたので、ただ、新設に使われることはないということであります。 いずれにしましても、この先ほど示していただいた四百三十二億という金額、二百八十億という金額ですね、年間およそ三百数十億が徴収されてきたというこの手数料に含まれる邦人保護費の使い道については、また、これどうしましょうかね、これ、ちょっと理事会に求めてもよろしいでしょうか。 今大臣から御答弁はいただいたところではあるんですが、この三百数十億、二百八十億というその金額の積算が、ちょっと今、私の中では理解し難い部分がありまして、その根拠を理事会の方に求めたいと思いますが、よろしいでしょうか。 ○里見委員長 青木愛君、もう一度、何の件について理事会で協議をするかということを明確にしていただければと思います。 ○青木愛 はい、恐縮です。 これまでの手数料に含まれてきた邦人保護費の使い道、使い道について、今大臣からも御答弁をいただいたんですが、やはりその積算の根拠がまだ私の中で明確にこの議論の中では腑に落ちなかったものですから、いずれ詳しい積算の根拠を改めて理事会の方に提出をいただきたいというお願いでございます。 ○里見委員長 大臣に、答弁いいですか。 ○青木愛 お願いします。 ○茂木敏充 外務大臣 委員会の運営については、もちろん、委員長始め理事の皆さん等にお任せをするところでありますが、邦人保護費、ここの中には、今後の様々な形での邦人の保護であったりとか安全な救出のためにどういう手段を使っているか、またどれだけの費用を掛けているか、このことを表に出せないと、こういう費用も当然出てまいります。それがなければ、次に同じような事態が起こったときに邦人保護ができなくなってしまう、こういう危険性もあるわけでありまして、そういった意味で、全てを明らかにすることはできないということは是非御理解いただきたいと思いますし、我々としては、本当に、邦人保護、外務省として最も重要な任務として、費用、予算というのを大切に使わせていただいておりますし、また外務省の職員、在外も含めて、今回のイランの問題もそうでした。 さらには、コロナのときは、武漢からのチャーター機五機手配をいたしまして、当時は八百二十八名だったと思いますが、希望される方全員の救出を、日本への帰国を行う。さらには、アフリカで十二か国から、当時は、開いていたのはエチオピアのアジスアベバだけでしたので、空港が、そこへの移動を行い、アジスアベバから日本への帰国を行うと、こういったことも行っておりますし、様々な活動をしますが、それには掛かる費用があります。表に出せる費用もありますし、出せない費用もあるということで、是非、その点をよく御理解いただければと。無駄な経費として使っているということはございません。 ○青木愛 茂木大臣のお言葉を信じたいと思います。邦人保護という活動の難しさ、表に出せない部分、そこは理解いたします。 レクの、この間のですね、いろいろと在外公館の新設ですとか、車両の、関係車両に使っているとか、いろんな内容がちょっと錯綜したものですから今ちょっと質疑をさせていただきましたけれども、これまでの使い方ということの中で質疑をさせていただいた次第でございます。 時間もありませんので、次に進めさせていただきます。廃止されることですね。 先ほども質疑にございましたけれども、本改正で邦人保護費、これが手数料から廃止され、その財源は観光庁の国際観光旅客税から補うということになってきます。この国際観光旅客税、出国一回当たり、現行のこれまで千円から今回三千円に引き上げられます。国際観光旅客税の拡充というのは、オーバーツーリズム対策の強化を始めとした観光施策に必要となる財源を確保するため、これが主たる目的だと思いますが、この財源を邦人保護に充てるということは妥当なのかということを考えます。 国際観光旅客税の使途に関する基本方針を見ますと、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、こうした名目で外務省に百七十五億円が充てられます。邦人保護とは明記されていません。そして、旅客税を観光庁に一括計上した上で、関係省庁、また外務省に移し替えての執行となります。 邦人保護の財源構造がこのように変わることで、邦人の安全確保、維持されるのかどうか心配ですが、いかがでしょうか。 ○實生泰介 外務省領事局長 まず、国際観光旅客税を邦人保護経費に充てることの妥当性ということについて申し上げますと、国際観光旅客税を財源として行う今般の外務省の施策は、日本人海外旅行者の海外における治安、災害への不安等を払拭することを通じて、観光立国推進基本計画で目標が設定されているアウトバウンドの回復に貢献するため、日本人海外旅行者の安全、安心な海外旅行環境の整備に係る経費として計上したものでございます。 具体的には、安全情報の収集、発信、邦人からの相談対応、在外公館施設の避難所機能等の強化、緊急時の邦人退避等の関連事業を行うものであります。当該こうした施策は日本人の安全、安心な海外旅行環境の整備に貢献するものであり、国際観光旅客税の使途を定めた基本方針におけるストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備に該当するものであると、このように考えてございます。 ○青木愛 ストレスフリーと邦人保護とは、その意味は、全くとは言わないものの、同義とはちょっと理解し難い部分もあるのではありますが、是非大臣に御質問させていただきたいと思いますが、利用者側からいたしますと、これまでは邦人保護という明確な目的が定められた手数料を旅券発給時に納めていましたけれども、邦人保護の責任を負う外務省の所管ではない観光庁の予算の配分でこの部分が補われるということ、これは邦人の安全確保の責任の所在が曖昧になるのではないか。この財源の元が観光庁でありますので、本来外務省が邦人保護の第一義的な責任を負うところでありますが、そちら、観光庁からの財源を補って邦人の安全確保の責任、果たしてきちんと確保できるのかどうか。この責任の所在が曖昧になるのではないかというこの財源構造の変化について、茂木大臣のお言葉をいただいておきたいと存じます。 ○茂木敏充 外務大臣 先ほどの答弁と若干ダブる部分もあるんですが、海外邦人の安全の確保、これは外務省にとって最も重要な責務の一つでありまして、日頃から安全対策であったりとか緊急時の対応等、外務省が責任を持って対応してきているところであります。 これまでも、先ほども申し上げたとおり、二〇二〇年の武漢、そしてアフリカからのコロナ禍での邦人の帰国支援、そして今般の中東からの避難、出国支援、これも千百名を超えているわけでありますが、含め、全力を尽くしてきておりまして、強調させていただきたいのは、予算上の位置付け、これにかかわらず邦人保護、これは外務省として責任を持って万全を期していきたいと思っております。 ○青木愛 ありがとうございます。 是非、邦人保護という外務省の責任を今後とも最重要事項として果たしていただき、国民が安心して渡航できるようにお願いをいたします。 時間も残り僅かとなりましたので、質問を飛ばさせていただきまして、最後、この改正の意義についてお伺いをいたしたいと思います。 先ほども質疑に若干出ておりましたが、日本人の旅券取得率は約一八・九%、低い水準になっております。各国は、例えば、アメリカ五三%、イギリス七六・七%、オーストラリア五六%以上などです。本改正は日本人の旅券取得率向上や海外志向に結び付くと考えての改正なのか、本改正の意義についてお伺いをさせてください。 ○茂木敏充 外務大臣 確かに、諸外国と比べて、日本の国民のこの旅券の取得率というのは低いなと感じます。 これだけ国際展開するビジネスも行っていると、また、私の周りでも海外に行っているという方多いんですけれど、海外の方、特にバカンスを、夏のバカンスを海外で楽しんだりと、生活習慣の違い等々もあるのかなと感じておりますが、日本人の旅券の取得率、コロナ前の水準、これを回復しておらず、諸外国と比較しても低い水準であるのは事実でありまして、政府としてはこれまでも旅券のオンライン申請の導入等に取り組んできたところであります。 アウトバウンドは、これは、為替相場に加えまして、海外旅行に対する国民の意識であったりとか国内外の社会経済情勢等、様々な要因に影響されるため、旅券手数料の見直しによって旅券所持率がどうなるかと、あらかじめここまで増えますということを申し上げるというか、予見するのは困難でありますが、今回の旅券手数料の見直しを通じて旅券の取得が更に容易になること、そして、それによって国民の海外渡航を通じた国際交流の活発化につながることを期待したいと、このように考えております。 ○里見委員長 時間が参りましたので、おまとめください。 ○青木愛 はい。 ありがとうございました。本法案の施行は七月一日であります。その前後で手数料が七千円違いますので、国民に対する周知をお願いをして、質問を終わります。ありがとうございました。 |
国会事務所
〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1
参議院議員会館 507号室
TEL 03-6550-0507
FAX 03-6551-0507
東京事務所
〒114-0021 東京都北区岸町1-2-9
TEL/FAX 03-5948-5038
千葉事務所
〒295-0011 千葉県南房総市千倉町北朝夷1859-4
TEL 0470-44-2307