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外交、防衛等に関する一般質疑 |
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【質疑要旨】 1. 日本のODAと海外協力隊の外交上の意義について わたくし自身のラオスを訪問した際の経験(初の民法典編纂への感謝や、住民に最も近い立場で活動する隊員への高い評価など)を踏まえ、お金だけではない「心の絆」や信頼を育む重要性について、外務大臣の評価を求めました。茂木外務大臣からは、これまで世界各地に約5万8,000人が派遣され、「日本らしい顔の見える開発協力」として高く評価されていると、2国間関係の構築における大きな役割を評価しているとの所感をいただきました。 2. ODA予算の強化と経済安全保障について 新FOIP(自由で開かれたインド太平洋)の推進のため、サプライチェーンの強靭化やエネルギー安全保障に貢献するODA事業の強化、および必要な予算の確保について質問しました。 3. 海外協力隊の人員不足と広報戦略について 近年の応募者減少傾向に対し、SNSを活用した20代〜30代向けの魅力発信や、民間企業・地方自治体へのメリットの訴求を求めました。 4. 海外協力隊への現職教員特別参加制度の活用促進について 身分を維持したまま参加できる制度の活用状況や地域格差について、ニーズに合わせた短期派遣などの柔軟な工夫や、文部科学省との連携強化を求めました。 5. 海外協力隊の帰国隊員の社会還元と地方創生・起業支援について 地域おこし協力隊との連携: 途上国で課題解決能力を培った人材が地方創生の現場で活躍できるよう、総務省や自治体と連携したマッチングや、派遣前国内実習の推進について質問しました。 起業支援: 帰国隊員の起業を支援するJICAのプログラムの成果や、実際の起業事例(千葉県南房総市でのハーブ栽培・IT事業や、山梨県都留市での林業ベンチャーなど)を紹介しました。 質問する ○青木愛 立憲民主・無所属、青木愛です。本日もよろしくお願いいたします。 今日は、日本のODAの功績と海外協力隊の意義について伺っていきたいと存じます。 外務大臣は、これまで数多くの外国訪問を重ねられ、また各国の高官が来日の際にも多くの会談の機会があったと存じます。その中で、日本のODAやJICA海外協力隊の活動に対して、各国からの評価を受け止めてこられたと存じます。 私は、二〇一九年の十二月に、参議院の公式派遣でラオスを訪問いたしました。ラオスは、JICA海外協力隊が世界で初めて派遣された国であり、一九六五年十二月の最初の五名がビエンチャンに降り立って以降、これまでに延べ一千名以上の隊員がラオス各地に派遣されてきました。 我々がラオスを訪問した際、国民議会のパーニー議長は、日本はODAのトップドナーであり、特に人材開発、インフラ整備における協力に感謝すると述べられるとともに、とりわけ、大使館及びJICAの尽力により、ラオス初の民法典が編さんされ、完成したことにとても感謝をしておられました。 また、パンカム国家副主席は、日本のODAの重要性に言及された上で、自身は青年海外協力隊の活動を特に評価しており、住民に一番近い立場にある隊員の活動は、両国の相互理解の進展に貢献するとともに、日・ラオス関係の基盤になっているとまで述べられました。 私も、こうした経験を通じて、ODAや海外協力隊の活動は、単なる経済協力にとどまらず、日本に対する信頼とそして親近感を育み、長期的な友好関係を築く重要な外交資産であることを実感いたしました。 現在、これまでに派遣された協力隊経験者は約五万八千人、派遣された国の数は約百か国に及ぶそうです。日本と百か国の国々との間には、協力隊を通じて育まれた五万八千もの確かなきずなが結ばれています。物やお金だけではない、心のきずなもまた日本を守る一つの道であると考えます。 改めて、日本のODA、そして海外協力隊が果たしてきた外交上の意義について、茂木大臣の御評価を是非お伺いさせていただきたいと存じます。 ○茂木敏充 外務大臣 昨年、創立六十周年を迎えましたJICA海外協力隊、これまでに、世界各地の途上国におきまして、委員御指摘のとおり約五万八千人がこれまで派遣されておりまして、日本らしい顔の見える開発協力の担い手として、開発途上国の経済社会の発展、そして日本との友好促進に貢献をしてきました。 私もアジア、アフリカ、中南米の外相、カウンターパートと話することが多いんですが、よく海外協力隊の話もそこの中で相手側から出てきまして、協力隊の活動、世界各地において高く評価されているということを私自身実感をしているところであります。 例えば、委員御指摘のラオス、おっしゃるとおり、世界で初めて協力隊が派遣された国でありまして、現地でも特に協力隊の活動の評価が高いものがあります。また、ラオスの要人から累次にわたって協力隊の活動に対して謝意が示されているところであります。 このように、協力隊の活動、委員おっしゃるような日本の信頼醸成、そして長期的な二国間関係の構築に大きな役割を果たしてきておりまして、政府としては今後とも本事業の一層の強化に努めてまいりたいと、こう考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。 一層の強化に努めてまいるとの御答弁をいただきました。茂木大臣がいつもおっしゃっている顔の見える外交ということでございます。相手国の価値観や主体性を尊重した、そうした支援の積み重ねが日本に対する信頼につながっている。ODA、海外協力隊が果たしてきた外交上の意義を更に継続、進化させ、新たなチャレンジが始まることを御期待申し上げております。 次の質問は、かなり戦略的なこちらは話になるかと思います。ODA予算の強化、そして経済安全保障について伺ってまいります。 本年五月二日、高市内閣総理大臣は、ベトナムでの外交政策スピーチにおいて、進化した自由で開かれたインド太平洋、新FOIPを表明されました。重点分野として三点を掲げ、日本が取り組む具体策として、四月十五日に発表したアジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ、パワー・アジアの下、JICAによるアジア各国政府に対する緊急円借款の実施を行うことを表明をされました。現下のホルムズ海峡における危機をきっかけにしまして、日本とASEANを含む地域のサプライチェーンを共に強化しなければならない、そうした問題意識からこのような取組を進めていくと述べられておられます。 新FOIPを着実に推進するためには、ODA予算の安定的な拡充が不可欠ではないでしょうか。政府は、現在のODA予算水準をどのように評価されているのか、また、今後、経済安全保障やサプライチェーン強靱化に資するODA事業をどのように強化していくお考えなのか、茂木外務大臣の御見解をお伺いいたします。 ○茂木敏充 外務大臣 昨今のイラン情勢を例に出すまでもなく、エネルギー安全保障、さらには経済安全保障の重要性というのが増しているのは間違いないと、こんなふうに考えております。 ODAはFOIPの実現に向けた重要な政策手段の一つでありまして、ODAを活用したAI、データ基盤やサプライチェーンといった経済基盤の強化、そして官民一体での経済成長の創出などを通じて、FOIPの戦略的な進化に貢献するものであります。 また、我が国、エネルギーや資源の多く海外に依存していることから、ODAを通じて資源調達先の多角化であったり資源の安定供給の確保に取り組むことが重要でありまして、オファー型の協力であったり、民間投資を促す新しいODAの仕組みも使って、各国のニーズに沿った重点支援、着実に実施をしていく考えであります。 こうしたODAの重要性を踏まえまして、幾らという具体的な額はともかくといたしまして、財務当局とも相談しながら、必要な予算しっかりと確保して、経済安全保障分野におけるODAの戦略的活用、これを進めていきたいと考えております。 ○青木愛 御答弁ありがとうございます。 東南アジア諸国へのオイルの供給が途絶しますと、ナフサ等、アジア各国への輸出も止まってしまいます。経済活動の継続や医療分野で不可欠な石油製品の安定供給は各国共通の課題であり、日本への期待に応えること、またアジア各国との関係強化は重要と考えております。 それでは、続いての質問に移らせていただきます。 海外協力隊の人員不足について、前回の質疑でもお伺いをしたところでございます。令和六年度の長期派遣については、途上国からの要請人数二千九百五十一人に対し、派遣者は九百二十九人にとどまったことに対しまして、茂木大臣からは、外務省としても、応募していただく方を増やすことは極めて重要だとの認識が述べられました。身分を維持したまま参加できる制度、個人だけではなく、大学、自治体、企業など団体からの派遣の充実、SNSを活用した協力隊の魅力の発信など、協力隊に対する国民の理解促進に努めていきたいとの御答弁をいただきました。 そこで、伺ってまいります。 より多くの人が海外協力隊に対する関心を喚起するために、政府は現在どのような広報戦略を取っておられますでしょうか。また、応募者拡大に向けて今後どのような広報強化を図る考えかをお伺いしてまいります。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、近年、JICA海外協力隊の応募者数は減少傾向にございます。応募者を増やすことはこれ極めて重要だと私どもとしても認識しております。 JICAの海外協力隊は春と秋の年二回募集を行っておりまして、それぞれの時期に電車の中づり広告やCM、ポスターなどによる募集広報を行っております。また、そのほか、ラジオや動画など、各関心層に届く広報にも取り組んできております。 さらに、協力隊のターゲット層である二十代から三十代の方がよく見るインスタグラムやX、これを活用して、派遣中の協力隊員の参加も得た協力隊の魅力発信のほか、LINEを使った情報提供など、SNSを活用して関心層を増やす取組を行ってきております。 今後は、特に民間の現職派遣や地方自治体からの更なる参加者を増やすべく、社員、職員の国際性を養い、人的ネットワークを拡大するといった企業、自治体にとってのメリット、これを広く訴えていくなど、引き続き、JICAと連携し、応募拡大に努めてまいりたいと考えております。 ○青木愛 各層に向けた様々な創意工夫の下、発信をしていただいているお話を伺いました。 SNSや動画によって協力隊のリアルな声を届けること、これは海外の関心を広げるために良い機会だと考えております。今、学校現場でも、オンライン授業で現地からのリアルタイムの様子を子供たちに届けているというふうに伺っております。 帰国してからの体験談の発信、これも大変重要でございますけれども、現地の生の声をそのまま聞く、こうした機会を設けることも大変有益ではないかというふうに考えております。学校だけではなくて、企業や自治体、またこの委員会でも現地とつなぐ試みがあってもよいのではないか、そんなふうにも考えます。こうした試みについてはいかがお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、現職教員、これのJICAの協力隊への参加、これは日本の教育現場での経験を生かした派遣国への支援、それと同時に、派遣国で得た経験、知見の日本の教育現場への還元、この両面が期待できるものでございまして、非常に有意義なものと考えております。 今おっしゃられたようなJICA協力隊の経験を日本国内の教育現場で活用する機会といたしましては、開発途上国での開発協力の経験がある協力隊員などを講師といたしまして、派遣、またオンラインでつないで生の声を現場にお届けするJICAの国際協力出前講座というものを実施してきております。これらの取組につきましては、関係機関とも連携して、今後、現職教員の参加拡大に取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。様々な機会をつくっていただく、そうした工夫、不断の御努力をお願いしたいと存じます。 続きまして、現職教員特別参加制度の活用促進について伺わせていただきます。 本制度は、現職職員が身分を維持したまま海外協力隊の活動に参加でき、参加期間中も給与が支給されるという利点がございます。 制度を利用するに当たっては、所属する教育委員会等からの推薦が必要となります。実際、教育委員会からの推薦が受けられない場合や、よって協力隊参加中の給与は支給されない別の方法での参加、こちらを余儀なくされる場合もあるなど、様々な課題を抱えていると承知をしております。 まず、この制度の活用状況について、政府はどのように認識、評価されているでしょうか。また、教育委員会による運用の地域差が存在するとも伺っております。そうした解消に向けて、どのような改善策、今後進めていくお考えか、伺わせてください。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 現在の現職教員特別制度の活用状況につきましては、同制度を活用して派遣された職員数は、二〇二六年五月の時点で、累計で千六百人に上っております。 他方、委員御指摘のとおり、地域によって濃淡はございます。現在、この制度では、全国に設けている六十七枠ございますが、二〇二五年度募集で推薦された現職教員は五十七名にとどまっているというのが現状でございます。 この制度がより一層活用されるよう、文部科学省とも連携しながら、協力隊事業制度の周知、これを広く行っていきたいと考えております。 ○青木愛 文科省の話では、令和七年度から募集時期を春から秋へ変更した結果、応募者数が増えたというふうに聞きました。来年度からの人事の見通しが立つということで、秋に変更しただけで応募者数が増えたということであります。 しかし、この制度で派遣される教員の数が東京でも二、三名、各道府県、各県ごとに一名程度だというふうに伺っておりまして、今六十七枠とのお話ございましたけれども、もう少し枠を広げていくことを考えられてもよいのではないかなというふうに思います。より多くの希望者に参加していただくために、例えば一年あるいは半年程度の短期派遣、こういった工夫ですとか、複数回派遣される場合には語学研修を免除するなど、派遣しやすい仕組みを設ける工夫ができないかとも考えます。 また、現場は、代替教員の確保、また教員の負担が増えてなかなか派遣が難しいという実態を訴える声もございますが、一方で、地方によっては子供の減少で学校の統合が進み、教員が退職せざるを得ない状況も聞こえてまいりました。派遣に向けた現場での調整ができるのではないかと思っております。 また、最近では元校長先生の派遣のニーズも高まっているというふうに伺っています。教育現場における管理職の役割を学びたいということだそうでございます。海外経験を持つ教員は帰国すれば引く手あまたということでございまして、是非文科省との連携強化でより多くの教員を派遣できるよう、JICAの制 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、様々なニーズというのがございます。特に短期派遣、これにつきましては、現行の現職教員特別参加制度では訓練含め二年間の長期派遣のみとなっておりますが、別途それぞれの教育委員会とJICAとの間で個別の取決めを結んで、教員を一年未満の短期で派遣するというような取組も始めております。 今後とも、今様々な御指摘いただきましたが、それぞれのニーズに合わせた派遣というのをよくJICA、文科省と相談して検討していきたいと考えております。 ○青木愛 御答弁ありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。 次に、海外協力隊経験者の社会還元という観点からお伺いをさせていただきます。 海外協力隊経験者は、異文化理解力、課題解決能力、現地ネットワークなどを有する貴重なグローバル人材であります。帰国後には、企業の海外展開支援、地方創生、観光振興など様々な分野で活躍しており、ODA、海外協力隊員は国際貢献だけではなくて国内の波及効果も有していると考えます。 政府は、このような海外協力隊経験者の国内でのこの社会的価値、どのように評価されておられるでしょうか。 ○茂木敏充 外務大臣 JICA海外協力隊、語学力を生かしながら、生活環境の厳しい途上国で培いました異文化適応力であったり精神力の強さ、さらにはその使命感と課題解決能力を備えるグローバル人材として、その社会的価値、極めて高いと考えております。 また、JICA海外協力隊はその目的の一つにボランティアの経験の社会還元、これを掲げておりまして、ビジネスの国際展開、こういった場面もそうでありますが、実際にそういった途上国、余り物がない中でいろいろ工夫しながらやってきたこういう海外協力隊の知見というもの、経験というものは、新しい事業をつくり出していくというスタートアップ等、日本成長戦略に資することが期待されると、こんなふうにも考えております。 協力隊事業においても、進路開拓を見据えて、企業や自治体からの連携派遣であったり帰国隊員向けの起業伴走プログラムを推進をして、スタートアップやソーシャルビジネスを担う人材の育成であったり民間企業との連携拡大を図る支援、これを行っていきたいと考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。 社会的価値、極めて高いとの御答弁でございました。ボランティアとしての経験の社会還元、また新しい事業の創出、そして成長戦略にも資するというお話がございました。 様々な活躍の場がある中ではございますが、その中で、自治体との連携、地域おこし協力隊への参加について伺わせていただきたいと思います。 まず、この地域おこし協力隊は、過疎地域等、条件不利地域に住民票を異動して、その地域への定住、定着を図る取組です。令和七年の国勢調査で人口五千人未満が三百二十自治体、五千人以上一万人未満が二百四十五自治体とのことです。このような人口減少が進む地域や離島において、地域活性化、地方創生の担い手として大きな可能性を協力隊の皆様は有しておられます。 そこで、海外協力隊から地域おこし協力隊へ移行した人数や定着状況の把握、また海外協力隊の帰国隊員の地方創生分野での活躍の意義、この点について伺わせてください。 ○茂木敏充 外務大臣 途上国の厳しい環境において自ら課題を発掘してこれを解決するという知見、そして経験を培ったJICA海外協力隊の経験者は、今様々な課題に直面をしております日本の地方創生の現場でも大いに活躍、貢献できる人材であると、このように考えております。 実際に帰国後、地域おこし協力隊制度を活用して地方自治体に職員として就職した例もあります。網羅的に捉えておりませんので、この地域おこし協力隊に何人の人が行っているか、こういう資料はちょっと持ち合わせていないので恐縮でありますが、いずれにしても、そういった場面でも活躍していることは事実であります。 外務省、JICAとしては、総務省また各自治体と協力をしながら、JICA海外協力隊経験者が地方の様々な分野でも活躍できるように、地域おこし協力隊との連携も含めて、取組を進めてまいりたいと考えております。 海外協力隊のフロンティアというのは非常に広いと考えておりまして、もう世界全体にいろんな日本の企業がビジネスを展開するその担い手になるということもありますし、全国の地方、様々な課題に直面する、その課題解決においても大きな役割を果たすということで、様々なフロンティアはあると、こんなふうに考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。是非、自治体、また地方創生分野で活躍していただける、そうした環境整備を整えていただきたいと存じます。 こうした自治体との連携強化を図る中において、帰国隊員の就職支援制度を行っておられるかと思います。中でも、JICAが運営するマッチングサイト、国際協力キャリア総合情報サイト、PARTNERの利用状況、そして実績について伺いたいと思います。そして、この度、PARTNERの規約改定が行われ、追加された地域活性化、この分野の狙いについてもお伺いをいたします。 ○小林広幸 JICA(独立行政法人国際協力機構)理事 お答えいたします。 JICAは、帰国隊員向けの進路開拓支援といたしまして、帰国後のキャリア相談、そしてキャリア形成等の各種研修、さらに、奨学金事業や資格取得のための補助等を実施しています。それに加えまして、ただいま委員の方から御指摘いただきましたPARTNERに、帰国隊員特設のページを設けております。そこでは、帰国隊員に特化した求人を掲載しておりまして、昨年度の実績で年間約五百件の求人がそこに掲示されました。ちなみに、その求人に対しまして閲覧率が八七%ということで、非常に高い率御活用いただけているというふうに考えております。 また、先ほど、規約改定に関しましてですけれども、PARTNERの団体登録要件の改定を行いました。これは、JICA海外協力隊員等の経験を有する人材を活用した地域活性化事業という項目を追加いたしました。これは、この改定の狙いといたしましては、同人材の経験や課題解決が日本国内の地方活性化に資するという考えに基づいて改定したものでございます。 今後も、PARTNERを通じまして国際協力人材の地方活性化への貢献を促してまいりたいというふうに考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。 地方自治体の登録を促すことによって海外協力隊と、地域活性化、これを課題とする地方自治体とのマッチングを進めていくという御答弁だったと思います。よろしくお願いいたします。 もう一つ、自治体の連携を図る制度として地域おこし協力隊のインターン制度、こちらを活用したグローカルプログラムがあると伺いました。こちらの実施状況、参加自治体数、成果と課題について伺います。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 JICAでは、日本国内の課題解決に取り組む意思を有する隊員の候補生に対して、派遣前に国内の自治体等において実習を行う場を提供するグローカルプログラムを実施しております。 二〇二二年の開始からこれまでに十五都道府県におきまして延べ四百十一名が参加しております。このうち、御質問の地域おこし協力隊のインターン制度と連携したものというのは、これは制度始めましたのが二〇二四年でございますので、二四年の十月以降、七都道府県にて実施しております。このプログラムは、地域活性化の観点から、参加者のみならず受入れ団体からも高く評価されております。さらに、途上国での活動終了後にこのプログラムで活動した地域に移住する帰国隊員もおります。 課題といたしましては、JICA海外協力隊候補生としての派遣前訓練と合わせると、これ訓練期間が約半年近くになってしまうというこのプログラムのそういう特性と、それに参加可能な隊員候補生数、それと受入れ自治体数の需給バランス、また、自治体側における受入れ体制整備というようなものが課題として挙げられております。 以上です。 ○青木愛 確かに、派遣前の訓練が今、福島と長野の二か所で行われております。七十五日間の訓練を受けて派遣されるわけですが、それとは別に更に七十五日間自治体で課題解決に取り組むということで、半年に及ぶということでございました。その辺の日数の制度の在り方、こちらもまた、現実に即した形でまた検討することも必要かもしれません。 また、自治体、今、七自治体という御答弁でございました。まだまだ数が足りないという印象でございます。自治体もどのように受け入れていいか分からない、また帰国後必ずしも戻るかどうかが分からないということで二の足を踏む自治体も少なくないと聞きます。 また、こうした制度があると知らない自治体もまだ多いのではないかというふうに思いまして、自治体に対する研修や支援、また制度の周知も必要かと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 受入れ自治体に対しましては、JICAが準備段階から丁寧な説明と調整を行ってきております。個別協議を通じて要望等に対応するなどしてきております。 それに加えまして、自治体や地域の方々に参加してもらう報告会を開催したり、また、自治体間の学び合いの場として自治体ネットワーキング会合といったものを開催し、JICAからの情報共有や事例発表、意見交換というものを実施しております。 今後も、委員御指摘いただきましたように、より現地の自治体の要望も踏まえ、オンライン、対面での開催といったものを継続していく予定でございますが、そのように、政府、JICAとしても、こういった制度があるということをきちんと周知していきたいと考えております。 ○青木愛 よろしくお願いいたします。 また、協力隊の途上国での経験は、過疎地であったり離島であったり、こういった環境でこそ生かせるという声もありますが、一方で、海外協力隊としての経験が付加価値となるような処遇、評価の向上も必要ではないかと考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 隊員経験者の処遇につきましては、これは、地域おこし協力隊ということでまいりますと、給与等の待遇はこれ受入れ自治体が定めているものではございます。それで、自治体ごとに状況は異なるのではございますが、海外協力隊経験者の地域おこし協力隊としての活躍事例や価値について、これ総務省とも連携して広報をしっかりと行うことで待遇の向上を求めていきたいというふうに考えております。 また、評価につきましても、隊員経験者の地域活性化分野における評価が向上するよう、隊員経験者の知見、経験、これを生かした地方創生への貢献の重要性について、自治体等に引き続き私どもとしても働きかけていきたいと考えております。 ○青木愛 よろしくお願いを申し上げます。 そして、帰国隊員による起業支援についても伺っていきたいというふうに思います。 私の地元千葉県南房総にも海外協力隊の参加者が活躍してくださっています。中央アジア・キルギスに派遣された御夫婦が、キルギスで見た一面に広がるカレンデュラの花畑をヒントに、一大生産地である南房総市に移住し、現在約二千平方メートルの畑でカレンデュラを育てています。カレンデュラとはキンセンカのことですけれども、また違ったイメージでハーブティーやコスメにも加工され、地元でもオンラインでも人気商品として親しまれています。 また、アフリカ・ルワンダで理数科教師として派遣された方も、地域おこし協力隊として夫婦で南房総に移住し、観光政策やIT系サービスの事業化を進めてくださっています。 また、せんだっては、シリアのパレスチナ難民キャンプやヨルダン、ボスニア・ヘルツェゴビナでスポーツ教育を通じた支援活動を行った隊員のお話を伺う機会がありました。その後、山梨県都留市の地域おこし協力隊として林業に携わります。その経験を基に、現在は起業して四年目を迎えるとのことでした。青少年自然の家などが減る中で、子供たちの体験プログラムや企業の森林セラピーなども実施しているとのお話でした。 このような帰国後起業された方々、たくさんの事例があろうかというふうに思いますけれども、例えば補助金ですとか伴走支援など、こうした支援政策、今後必要ではなかろうかとは思いますけれども、いかがお考えでしょうか。 ○今福孝男 国際協力局長 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、帰国後の起業等、そういった隊員OBの方々の活躍の場というのはこれ非常に重要なものと考えております。 海外協力隊の帰国隊員の起業支援につきましては、JICAの起業支援事業、BLUEというのがございます。こちらでソーシャルビジネスの基礎から事業づくり、実践までを体系的に学ぶ三か月間の実践型プログラムというのをやっておりまして、二〇二三年度からこれまでに六十八名の帰国隊員の方が参加されております。このほか、個別起業相談や起業に関心のある帰国隊員と自治体や企業とのネットワーク構築や関連イベントを開催するというようなこともしております。BLUEのプログラムの一期生のうち、約七五%の方が起業した若しくは副業、週末起業という形で準備を進めているという状況でございます。 参加者の方々の評価も非常に高いということから、引き続きこの取組を進めていきたいと考えております。 ○青木愛 ありがとうございました。 本日は、日本のODAの功績、そして海外協力隊の意義について伺ってまいりました。分断と対立が進む国際情勢において、ODAの戦略的意義、そして人と人との心をつなぐ海外協力隊の意義、役割は一層高まっていることと思っております。国民の理解促進と関心の喚起につながるよう、共に努力をしていきたいと存じます。今日はありがとうございました。 |
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