- 平成22年度予算は、民主党政権が誕生して初めての本予算である。「国民の生活 が第一」の基本理念に立って、政策や予算の旧来の優先順位を一新することが、国 民の負託に応える我々の責務である。 無駄遣いの根絶、不要不急な事業の徹底的な見直しを行い、新しい優先順位に基づいて全ての予算を組み替えて財源を抽出し、国民に約束したマニュフェストを誠実に、そして着実に実現していく必要がある。 予育て・教育、年金・医療・介護の充実や、地域の活性化に重点を置き、国民一人ひとりに直接手を差し伸べることによって、生活の安定を図り、希望を生み出していく。政権交代で我々が国民に約束した、こうした政治の実現のため、政府に対し、特に以下の点に留意して予算編成を行うよう求めるものである。
- ①子ども手当
子育ての心配をなくし、社会全体で子育てを応援するため、「子ども手当」は、初年度、.子ども一人当たり、月額13,000円とし、地方には新たな負担増を求めない。所得制限については、その限度額は予算編成にあたり政府与党で調整し決定する。
- ②高校無償化
みんなに教育のチャンスを与えるため、公立高校生の授業料を無償化し、私立高校生には年額12万円(低所得者世帯は24万円)を助成する。また、所得制限は設けない。
- ③農業戸別補償制度の導入
食の安全を確保し、わが国の農村を再生するため、戸別所得補償制度の早急な導入が必要である。要求額を確保することとし、その財源を確保するためにも、土地改良事業に偏ってきた農業予算の大転換を求める。
実施に当たっては、現在の交付金水準を下回らないようにする。
- ④地方財源の充実
地方が自由に使えるお金を増やし、自治体が地域のニーズに適切に応えられるようにするため、三位一体改革で削減された地方交付税と地方の歳出を復元充実する観点から、平成22年度から、所得税の税源移譲に際して削減された交付税相当額1.1兆円に見合う交付金制度を創設する必要がある。このため、公共事業について、既存の直轄・補助事業を見直し、自治体の創意工夫で社会資本整備をけじめとして原則として自由に使える、1.1兆円を上回る規模の使い勝手の良い新たな交付金を国土交通省・農林水産省において創設する。
- ⑤過疎法の延長
平成21年度で過疎地域自立促進特別措置法が失効する過疎対策については、過疎地域の現状を踏まえつつ必要な支援を行い、過疎対策に切れ目が生じることのないよう所要の立法措置を講ずる。
- ⑥国と地方の協議の場の設置
国と地方の協議の場を、地方公共団体の意見を踏まえつつ、法律に基づき設置することとし、所要の法律案を次期通常国会に提出すべきである。
- ⑦整備新幹線の整備
整備新幹線の整備については、各地域の要望が極めて強いことを受け止め、早期開業のため必要な予算措置を講ずる。
- ⑧高速道路の整備
(1)平成22年度において、高速道路会社による高速道路整備を推進するため、利便増進事業を抜本的に見直すとともに、いわゆる新直轄事業を取り止め、これに見合う額を国が高速道路会社に対し支援する。また所要の法律を手当てする。
(2)平成23年度以降の新たな高速道路建設促進の枠組みとして、全国統一の料金設定、国の高速道路建設の高速道路会社への一本化をはかるとともに、地方自らが、必要とする高速道路建設を行うことができるようにするための国の支援策を検討し、来年6月中に政府として成案を得る。
- ⑨診療報酬の引き上げ
全国で発生している医療崩壊を防ぐため、地域医療を守る医療機関の診療報酬本体の引き上げが必要である。
特に、救急医療や不採算医療を担っている大規模・中規模病院の経営環境を改善するため、格段の配慮を求める。また、医療を現場で支えている看護師の待遇、生活の医療である歯科医療についても診療報酬の引き上げが必要である。
- ⑩介護労働者の待遇改善
介護の必要な高齢者に良質な介護サービスを提供する必要があり、と
りわけ介護労働者の待遇改善が図られるべきである。
- ⑪障害者自立支援法廃止
障害者自立支援法の廃止に際して、障害者の負担が増加しないよう配慮すべきである。
- ⑫肝炎対策の予算確保
肝炎患者が受けるインターフェロン治療の自己負担額の上限を引き下げるとともに、インターフェロン以外の治療(核酸アナログ製剤)に対する支援に取り組み、要求額180億円を確保する。
- ⑬ガソリンなどの暫定税率
現在、石油価格は安定しているので、ガソリンなどの暫定税率は現在の租税水準を維持する。ただし、平成20年度上半期のような原油価格の異常高騰時には、国民生活を守るために暫定税率の課税を停止することができるような法的措置を講ずる。
自動車重量税については、暫定分の国分について、環境のことも考えながら半分程度の減税を行ケベきである。
- ⑭高速道路の無料化
高速道路の無料化については、割引率の順次拡大や統一料金制度の導入など社会実験を実施し、その影響を確認しながら段階的に進める。なお、実施に当たっては、軽自動車に対する負担の軽減を図ることとする。
- ⑮国直轄事業の抜本的見直しと地方負担金の廃止
国直轄事業が担うべき範囲の抜本的見直しに応じて、同事業に対する地方負担金を廃止する。その第一歩として、平成22年度は、維持管理負担金の廃止を決定すべきである。
- ⑯租税見直し
不透明な租税特別措置を見直し、効果の乏しいもの、役割を終えたものは廃止すべきである。
- ⑰土地改良予算の縮減
土地改良事業費は要求額4、889億円を半減することとし、所得補償制度等の財源とする。同時に、農業予算の大転換を求める。
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